2022年2月末。
寒風が幾段か収まったころ、私は、東京都中央区の月島のとあるクリニックにいた。
エキソソームなる物質を点滴で体内に入れるためである。
その目的は、ずばり若返りである。
正直、金額は高額だ。
30CCの点滴で、定価は3桁の万円である。
普通なら、打たないであろう。
なぜなら、まだあまりエビデンスがないからだ。
私は最先端医療にとても興味がある。
今回の、エキソソームは医療現場発である。
怪しい健康食品などには、一切、興味がないのだが、医療発、しかも、がん研究の
中から、発見された物質と聞き、がぜん興味を持った。
エキソソームの第一人者の著書も読んだ。
まずは、先物買いだ。
若返りといえば、楊貴妃の時代から、現代まで、権力を手中にした者たちが、こぞって欲しがったものである。
お金では手に入らない人類史上、最大で最高のものだ。
それが手に入る可能性があるなら、もう打つしかないであろう。
誰よりも先に手にしたいと思うのは、当然の流れである。(私にとってはであるけど)
名古屋から仲間も集まり、10名ほどがこぞって参加した。
医師の問診を受け、看護師さんが点滴をしてくれた。
無色透明である。
30CCで3桁万円。
団体割引が適応され、3桁は免れたけれど、まぁまぁ高額だ。
効果なかったら、高額な趣味と割り切ろうと思った。
で、打った感想。
「何ら変化なし」
にんにく注射みたいに、打った瞬間から元気になるのか、と思ったら少し、的外れであった。
医師の説明によると、傷ついたところや、問題がある箇所から、エキソソームが補って
補正してくれるのだそうだ。
まぁ、様子見するか。
一回目の点滴は何ら変化を感じず、完了となった。