目の前に現れたのは、プレハブであった。
すんごい水の会社と、このプレハブとか繋がらないまま、事務所に案内された。
そこの会議室には、開発者と思われる社長が座っていた。
「あぁ、よくいらっしゃいました、澤田さんからは聞いてますよ」
と、にこやかに挨拶された。
少しやせていて、いかにも技術者上がりの経営者といった感じだ。
そこで、水の開発に関わる話を聞いた。
まず、水とは何か、から始まり。
この会社は、元々は純水を作り出す機械を製造する会社であること。
簡単に言うと、ろ過装置を作っている会社だ。
自身が体調不良となり、水で病気が治せないかに挑戦しようと考え、
サウナを立案したこと。
サウナに使われている水は、独自の技術でクラスターを小さくしたもの。
サウナに入ることによって、皮膚、鼻やのどなど
粘膜からも良質な水が体内に得られる。
まとめると、
人間の8割が水でできているので、水が良くなれば、体質は改善できる。
という感じ。
なるほど、納得した。
では、早速、サウナの体験である。
プレハブのサウナ部屋に移動、更衣室で澤田さんの二人で裸になり、部屋に入る。
部屋の中は、3.4人は入れるくらいの小部屋、部屋中が無垢材で覆われていて、
木の香りがする。
時折、プシューっという音がしている、スチームが噴射されているようだ。
水蒸気が発生していることもあり、鼻の粘膜に刺激がなく、息苦しくない。
普通のサウナは乾燥していて、息苦しいので嫌いなのだが、
これなら息も普通にできる。
5分ほど、すると、顔から首から、胸元から、ぷわーっと汗をかきだした。
手の指先を上にかざすと、指の先から汗がしたたり落ちるのが分かる。
「こんなに汗出たの初めてかもしれない」