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第39話 トリニダットからのイチゴ生育のリポート2

ニッポンのイチゴを、フィリピンのベンゲット州トリニダット市にある
イエンの畑に植えて3ヶ月あまり。

フィリピンで、すくすくと成長するニッポンのイチゴ 「女峰」

  
度々、イチゴの成長している様子が届くので、嬉しい限りである。

現在のイエンさん

現在、このプジェクトを紹介する動画を制作していることもあって、
イエンが長野の南牧村で実習生として働いていた頃の
写真とかを入手している。

真ん中は、師匠の菊池さん イエンは左端

2011年というから、13年前のことである。
当然のことであるが、若い。
  
イエンは菊池さんのことを、「お父さん」と呼んでいる。
仕事を共にし、イチゴの育て方を教えてもらい、
給料(と呼んでよいのか分からないが)を、もらっていたのだから、
ニッポンのお父さんであろう。

日本に来る実習生の目的。
このプロジェクトをスタートする前までは、お金のために来日する、と
思っていたのだが、どうやらそうでもないらしい。
  
この2月に会った実習生の家は、それなりの規模の農家であった。
本人曰く、「ニッポンのアニメを見ていて、一度、行って見たい国。
渋谷に行ってみたい。」と言っていた。
実習生という名目なので、それも有りである。
  
イエンは来日した目的は複数あるのだが、主には日本の農業を学びたくて、
来日した。イエンは7か月と短く、2度来日している。
短期間で儲けることができないため、お金だけが目的でないことは、明らかである。

今回、私が日本のイチゴ苗を持ち込んだことで、彼が本当にやりたかったことが
実現したのである。
  
それは、ニッポンで学んだ農業を再現することである。
  
日本は少子化であり、後継者がいない職業の農業。
農家でなければ、農地がたやすく手に入らないといういびつな国、日本。
  
農業をやりたい人にはハードルが高く、
農業をやりたくない後継者たちの多くが農地を放置している。
  
このままいくと、現地のイチゴの2~3倍の価格で売れることが予測できる。
購入するのは、フィリピンに居住している日本人である。
フィリピンでニッポンのイチゴが売れて、メジャーになると、
少しでも、日本の農業に関心を持ってもらえるかなと思う。
  
フィリピンの農家が豊かになって、実習生として日本に行かなくても
良くなるのが、最終の目的である。

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