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第19話 千歳のイチゴ農園、花茶さんとの良き出会い

社長と思わしき人物と2名でやってきた。
名刺を交換した。
1名は農場長、イチゴ作りの責任者であった。
  
フィリピンでイチゴを作りたいこと、露地栽培のプロを探していることなど
事情を話し、「フィリピンでニッポンのイチゴを作ろうプロジェクト」の
提案書を渡した。
  
じーっと社長が読んでいた。
そして言った。
「面白そうじゃないですか、うちでできる事であれば、協力しますよ」

左が花茶の小栗社長、右側が中澤さん
  
本当に良かった。北海道まできて、手ぶらで帰ることになるのか、心配であった。
  
花茶さんは、レストランで飲食を出し、アイスクリームを作って販売、デパートに
卸すなど、イチゴを基軸にした多角経営をしている。
やはり、ある程度の規模感がないと、協力を得るのは難しいと実感した。
  
早速、畑を見せてもらった。

広い広すぎる。
長さは200mあるという。こんな広い場所で「イチゴ狩り」ができるのだ。
正直、うらやましいぞ、北海道民。

こちらの品種は、けんたろう、という。
北海道で露地用に開発された新種である。
本州ではハウス用しか開発されていないことを考えると、やはり土地が広いから
大量に作れる。
ロスが多い露地で栽培しても割が合うのであろう。

こちらは、宝交早生という品種である。
兵庫の宝塚で開発された。
  
小栗社長曰く。
「けんたろうは、まだ新種なので、国外への持ち出しができないけど、
宝交早生は古い品種だから、国外に持ち出せると思いますよ。」
  
「そんな古い品種なんですか?」
「日本のイチゴの品種改良の原点みたいな品種ですよ」
「そうなんだ」
  
調べてみたら、宝交早生は約60年ほど前に開発されている。
25年以上経っていたら、持ち出せるので、大丈夫だ。
  
小栗社長、ありがとうございます。
どんな形で、ご協力いただくか、これからである。

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