やっと農政のトップを捕まえた。
今回の再来訪フィリピンの意図を伝えた。
「ニッポンとフィリピン(アメリカ産)のイチゴを掛け合わせして、こちらに馴染む
新しい品種を作りたい」と。
日本のイチゴは、冬に寒くなることで冷えを経験して、甘みを増すという特性がある。
このままフィリピンに植えても、本来のパフォーマンスを発揮しないであろう。
ここ、トリニダットは冬でも冷えて10°くらい。
日本の冬からしたら、かなり温暖だ。
ならば、現地に馴染むイチゴを開発するのが得策である。
このあたり、フィリピンでニッポンのイチゴを作ろう、という意図に反するのではないか、と当初は思っていたのだが。
考えを改めた。
ニッポンの良さを残すためには、世代交代が必須であろう、ということと、
品種改良は長期のスパンで考えなくてはならない、よって、少しでも
早めに着手するべきではないか、と考えたのである。
そのことを伝えると、彼女は
「事情は分かった。検討するからしかるべき書類を提出して欲しい」と。
まぁ、役所なので、彼女の一存できないのは承知である。
検討していただけるだけでも、ありがたい。
ニッポンから来たかいがあった。
審査が通れば、「無償」とのことであった。
前回、お会いした時に、名刺交換しようとしたら、「名刺をもっていない」とのこと。
仕方ないので、フェイスブックで本人を探して友達申請したのだが、連絡はなかった。
なので、州庁に直接、押しかけたのであった。
しかし、今回もまた「名刺を持っていない」とのこと。 (笑)
フィリピン人って名刺持っていないのか、持っていても机の中なのか、
私には分からないが、役所でこれくらいの立場の方なら持ち歩いて普通であろう。
ちなみに、州知事や市長は、もちろん持っていました。
今回は連絡をスムーズに行うため、メールアドレスを書いてもらった。
机がないので、だれの車が不明だが、ボンネットを机代わりにしていた。
まぁ、おおらかである。
これで今回のトリニダットに来た、主な目的は達成した。
トリニダットにも日本料理があるとイエンが言うので、連れて行ってもらった。
刺身が出てきた。
マグロとサーモン、今の冷凍技術であれば難なくできる事であろうが、
食文化として日本食が根付いていないトリニダットで、
刺身とは意外であった。
世界各地で日本のご飯が受け入れられているのは、喜ばしいことである。
同じような例とはいえないが。
フィリピンにもミスタードーナツがある。
元々、アメリカ発だったと思うのだが、見事に現地化している。
この色彩感覚は、アメリカ発のそのもの?かな、、、、
日本人的には、あまり食欲をそそられない感じの彩りである。
以前、アメリカ取材した際、青いケーキが出てきて驚いたことがあったが、
それに近いかなぁ。
何とか、品種改良の交渉に立てたのはホント良かった。
通訳のマリッサとイエン、ありがとう。
日本人通訳でなくて、フィリピン人通訳というのも良かったかも知れない。